腰痛でMRIを撮れば、原因は分かる?――画像検査を急ぐ場合、急がない場合
まず、画像検査の予約より先に相談する変化
腰痛に、新しく尿が出にくい・尿や便を漏らす、お尻や陰部の周りの感覚が鈍い、両脚にしびれや力の入りにくさがある、といった変化が加わったときは、すぐに救急の医療につないでください。大きな事故の後の腰痛や、胸の痛みを伴う場合も、通常の検査予約を待つ場面ではありません。[1]
腰の下の神経が強く圧迫される状態では、排尿や感覚に変化が出ることがあります。ただし、この文章だけで原因を自分で決めることはできません。「その病気に違いない」でも、「全部の症状がそろっていないから大丈夫」でもなく、新しく起きた変化を急いで伝えるための目安です。
発熱や悪寒がある、急に強い痛みが始まった、短い間に痛みが悪化している場合も、早急に医療者へ相談する必要があります。[1] 日本整形外科学会も、安静でも軽くならない痛み、悪化する痛み、発熱、脚のしびれや脱力、尿漏れなどを伴う場合は、放置せず受診するよう案内しています。[2]
突然の強い胸や背中の痛み、急な息苦しさなど、緊急性の高い症状では119番を利用してください。[3] 自力での移動が難しい、急に状態が変わったときも、無理に運転して受診しようとしないでください。
「腰痛では、すぐにMRIを撮らないこともある」という話は、こうした変化を待ってよいという意味ではありません。検査を受けるかどうかの話より前に、今の状態を評価してもらう必要があります。症状が気になるなら、この先を読み終えることを優先せず、相談につないでください。
痛みを分かってほしい気持ちと、画像で分かること
痛みは目に見えません。周囲から「歩けているなら大丈夫では」と言われたり、診察でうまく説明できなかったりすると、「画像に何か写れば、ようやく分かってもらえる」と感じることもあるでしょう。
その気持ちと、画像検査の得意なことは、少し分けて考えられます。MRIは痛みのつらさを採点する道具ではありません。一方で、神経への圧迫や感染、腫瘍など、特定の問題を調べるためには大切な検査です。[4]
MRIを撮らなかったから、痛みが軽いと判断されたとは限りません。画像に大きな変化がなかったからといって、生活で困っていることがなくなるわけでもありません。「何分座っていられるか」「靴下を履くのがつらい」「眠れない」といった話も、診察で確かめたい情報です。
まずは、「原因を全部知りたい」という大きな願いを、「今回、何を調べると次の判断が変わるのか」という一つの質問にしてみます。検査を求めることを我慢するためではなく、検査の目的を医療者と共有するためです。

画像で確かめたいことと、暮らしで困っていることを並べる。
写った変化が、すべて痛みの原因とは限らない
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- MRIを考える場面は、同じではない
- 「結果によって、何が変わりますか」と聞いてみる
- 検査を受けるなら、機器や体調も伝える
- 診察には、痛みの点数と生活の一場面を
- 検査を見合わせるときも、生活への手当ては必要
- 「様子を見る」に、次の相談を含めておく
- 参考資料と、この説明の限界
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