良く話す人は長生き:一人で抱え込まないで!
高齢化が進む現代社会において、「心身ともに健康的に長生きするか」は、多くの人が関心を寄せる大きなテーマだと思います。食事や運動、睡眠など生活習慣を整えるのは基本ですが、近年「社会参加」が寿命を延ばすだけでなく、認知症予防にまで効果をもたらすという研究が増えています(1)。日々の診療を通しても、「人とのつながり」を持っている高齢者ほど元気に過ごされている印象は強く、このテーマには非常に興味を持っています。本ニュースレターでは、最新の論文や研究知見をもとに、社会参加が健康長寿や認知症予防にもたらすメリットと、その背景にあるメカニズムを詳しく解説します。さらに私自身の経験や患者さんの事例を交えながら、読者の方が明日から活かせるヒントをお伝えできれば幸いです。
これを読んでいる皆様に対しては、是非ご両親や身近な高齢者についても、健康で元気に過ごせる方法を記載していますのでワイワイお話してみてください。話をするという意味でそれ自体が寿命を延ばすことに繋がります!

🚋「駅やバス停が近くにない高齢者は、うつ病リスク1.6倍に?」
☑自家用車を使わない高齢者で、公共交通機関が不便と感じる人はうつ病発症リスクが上昇(OR=1.60)。移動手段の確保がメンタルヘルスの鍵かもしれない。
…コスト考えるとなかなか悩ましいけど🤔
1. なぜ「おしゃべり」が注目されるのか
少子高齢化が進むなかで、医療費や介護費用の増大、独居高齢者の増加などさまざまな社会問題が浮上しています。こうした問題に対処するには、「生活習慣病の予防」や「認知症の早期発見・早期対策」が重要ですが、それらは個人の努力だけでは限界がある場合も多いのです。最近の研究では、運動・栄養と並んで「コミュニティ参加」が健康長寿に大きく寄与するという結果が続々と報告されています(2)。コミュニティ参加とは、地域活動や仕事、ボランティア、サークル、趣味のグループなどの社会集団・コミュニティに能動的に関わることを指します。単なる知人関係のみならず、「ボランティアに毎週行く」「趣味の教室を定期的に続ける」といった具体的なアクションを取るほど、その効果は高いと考えられています。

最近は、社会参加のメリットが言われています。
「地域の活動参加で認知症リスクが2割減少する!」
「その中で役割を担うとさらに2割減少する!」
という文献があります。
高齢になっても独りではなく社会に参加できるようになりたいものです🥺
pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29284406/
また、私をはじめ多くの医師が驚いた研究があり、社会参加と運動について調べたこちらの論文:
Participation in Sports Organizations and the Prevention of Functional Disability in Older Japanese: The AGES Cohort Study. PLoS One. 2012 Nov 30;7(11):e51061. では、なんと、